小泉進次郎さんが、ユニクロなどに対し「余った服を捨てすぎなので、良くない」といった内容のことを言って話題になりました。
たしかに、服屋は商品を大量に作って売れ残りを大量に捨てています。年間およそ100万トン、約30億着にも及ぶ量です。確かに放置していてるのは問題と言えますね。
ただ、廃棄を減らせと言うのは簡単ですが、廃棄することにメリットもあるんじゃないでしょうか。ちょっと考えてみましょう。
どんな物事でも、基本的にはメリットとデメリットの両方がある。
これを忘れないでください!
さて、いかがでしょう?
服を捨てると、ユニクロなどの企業はどんなメリットがあるのか。
簡単に言うと、「売り上げが下がるのを防げる」ことでしょう。
「廃棄するくらいなら安く売れば良いじゃん!」って思うかもしれませんが、そんなことばかりすると悪いことが起こります。
本来3000円の服が売れ残ったので、セールで1500円で売るとします。
こんなことをずっとやっていると以下のような問題が生じるのです!
・次の季節(シーズン)に移り、その服がさらに売れなくなる。
・売り場にずっと置いておくと、スペースを取って他の売れる服が置けなくなる。
こういった問題が起きてしまい、どこかで見切りをつけて処分しないといけないのです。そして、何より迂闊(うかつ)に商品の値段を下げると、お客さんはどう考えるでしょうか?
僕だったら、「あえて今は買わずに、セールになるまで待っとこう!」と思っちゃいます笑。こういう考えのお客さんが増えると、余計に売れ残りの服が増えてしまうのです。だからこそ、迂闊に値段を下げることはできません!
商品の価格を維持し、お客の数も維持する。
商品を売る側(企業)は常にこういったことを考えて商品を取り扱っています。だからこそ、簡単に「余った商品をなんとかしろや!」と批判するのはちょっと的外れなんです。
さらに言うなら、商品を捨てる費用よりもリサイクルする費用の方がお金が掛かる場合があるといった事情も・・・
商品を欲しがる人の多さ(需要)と、売り出す商品の量(供給)をうまく調整することが、小売業に求められます。 商売って大変なんです。
それでは。