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長い式の問題
1+2+3+4+・・・・+98+99=?
これを計算してくださいって言われたら、みなさんどうしますか?
高校生なら、数列の公式を使って解くかもしれませんね。でも、今回は小学生向け、中学受験の算数の範囲の話です。
こんなの順番に足していったら、大変!
・・・とも思えますが、ものは考えようです。足し算ってどこから足していっても答えは同じですよね。
問題のコツ「並び替え」
では、こんな順番に並び替えたらどうでしょう。
(1+99)+(2+98)+(3+97)+・・・+(49+51)+50
=100+100+100+・・・+100+50
左端の小さい数字と、右端の大きい数字を足して100を作り、それを何セットも作ります。すると、最後は真ん中の"50"が余ることがわかります。
よって100×49+50=4950
こんな感じで、長い式の問題は順番の並び替えが有効な時が多々あります!
では、実際の過去問の類題に行ってみましょう!
中学受験の過去問で実践
今回は、城北埼玉2020年の類題。
【問題】
2を3回つづけてかけることを、2[3]と表します。このとき、
2[14]×5[17]
の結果の数字は、1の位から"0"が何個続くでしょうか。
とりあえず長い式を書いてみる
まずは難しく頭で考えず、式を書いてみましょう!
こんな感じです。
さあ、何も考えずに左から掛け算していく、なんてことしては意味がありません!
さっそく学んだことを利用してみましょう!!
並びかえです!
数字の並びかえ方は問題文が手がかり
どう並びかえるかですが、それは問題の狙いを考えましょう。
「1の位から何個"0"が続くか?」
つまり、0がたくさん続く数字が想定されます。
0が続くということは、何度も"10"を掛けた状態ですね!
というわけで、"10"が増えるような組み合わせを考えてみましょう。
以下のような並び替えになります!
(2×5)を14セット作れますね!
そして、5が3個余ります。
まずは2×5を考えましょう。
2×5=10
より、10を14回続けて掛ける計算です。
さあ、まずは簡単な例から考えましょう。
10を2回続けて掛けると、100。よって、0は1の位から2個続きます。
これと同じように考えて、
10を14回続けて掛けると、100。よって、0は1の位から14個続きます。
一応、忘れてはいけないのが「5を3回続けて掛ける」部分。
5×5×5=125
というわけで、0は出てきません。
以上から、125×(10を14回掛ける)
の数は、1の位から0が14個続きます。
まとめ
以上が今回の問題です。
実は、中学受験の算数に限らず、高校に進んでからも数列という分野でとても大切な考え方になります!
中学、高校と進むほど、すぐに丸暗記の公式に頼って計算しようとする人はあまりにも多いです。
ですが、公式には意味があります!
今回の並び替えのような考え方こそが公式の意味に当たります。これさえ理解していれば、公式なんか使わなくても問題を落ち着いて解けるようになるでしょう。
それでは。