センター漢文は、本文を読まずに満点取れる
そんな噂を聞いたことがあります。
とある塾の講師が提唱した手法で、過去20年分のセンター試験を分析した結果編み出されたそうです。
もしそんな手法があれば、正直使ってみたいですね笑!
今回はその手法が事実なのかどうか、簡単に検証してみます。
目次
センター/共通テストの漢文の構成
センター試験は基本的に以下のような構成です。
・問1:漢字の読み
・問2〜7:傍線部の解釈、説明等
(平成31年度センター試験より)
漢字の意味
本文中に出てくる漢字を一文字ピックアップし、その意味を答えます。正直この時点で本文をある程度読まないと確実には答えられません。なぜなら、漢字によっては意味が複数あるからです。
例えば「乃(すなはち)」。この字の意味は
・そこで
・やっと
・かえって
などがあります。もし選択肢にこれらの意味が複数含まれていたら、文脈から判断しないといけません。だからこの時点で、「本文読まずに解ける」という保証は僕はできないです笑。
ただし、センターレベルだと正しい意味は一つだけであとはガッツリはずれという場合が多いです。そういう意味では本文なしでも解ける可能性は高いでしょう。
傍線部の解釈
文中の一部に傍線が引かれ、その文の
・状況
・理由
・内容
などを答えます。こちらは多くの場合、本文を読まずとも答えることは可能です。傍線部分がどストレートに答えを示しているため、文脈とか関係ない場合がほとんど。
例えば令和2年度の国語の漢文の問いを見てみましょう。
転載はできないのでこちらからご覧ください。
こちらの文に適した画像を選ぶという問題です。
簡単に日本語訳すると
・北にある丘の近くの家
・扉は南の川に面している
・川の一部を引いてきて、井戸にしている
・木を植えて壁のようにしている
こんな絵を見つけてくださいという問題です。
これ、確かに本文を全部読まなくても絵をイメージできそうですね!
もちろん、文脈を把握していた方が回答の精度は上がります。
本文を読まなくても「高得点は」取れる
結論、満点は難しいが高得点は十分可能です。
今までのセンター漢文の問題は、各問の傍線部にすでに必要となる箇所が抜き出されており、あとは選択肢の消去法を工夫すれば回答できるものが多いです。(例えば5つある選択肢の内、あまりにもマイナーな解釈の選択肢は避けるなど。)
過去の漢文パターンを研究すれば、確かに裏技が成立してもおかしくはないと思います。
テクニックは絶対ではない
本文を読まない裏技は確かに便利です。
・・・が、僕はおすすめしません。
理由は以下の通り。
・裏技の根拠は過去の傾向をみた上で判断しただけ。いつか傾向と違うパターンの問題が出てきてもおかしくない。そしたら終わり。
・センター後の大学別入試で実力が無いと意味がない。
傾向は裏切るけど、実力は裏切らないってことです(ドヤ顔)。
保証のない裏技に頼る暇があったら、その時間で軽く漢文見直した方が安全でしょう。正直、漢文はさほど時間をかけずとも比較的伸びやすい科目です。今後もたびたびコツを発信していきますね!